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レポート

YAMAP ひげ隊長直伝!インタープリター養成講座全3回が終了しました

更新

昨年10月からスタートした、YAMAPの名物ガイド「ひげ隊長」こと前田央輝さんによるインタープリター養成講座が2021年12月17日18日19日の3日間をもって終了しました。

過去2回の様子はコチラから →第1回第2回

最終回は、関係者だけではなく地域の方や市民の方々をモニターとしてお招きし、本番さながらのガイドを行なった上で評価をいただき合格を目指すという内容。

今回の参加メンバー5人(諸事情によりどうしても3人の参加が叶わなかったため)は、これまで学んだことやアドバイスを受けてさらにブラッシュアップし、当日を迎えました。

初日から大寒波の影響を受け、天候が心配されましたが無事に開催。トップバッターは、城下町でゲストハウスcueを営む堀場貴雄さんでした。

メンバー1の安定感。普段から接客をされているだけに、ホスピタリティー溢れるガイドです。

抜群の安定感がある堀場さんのガイドは、丁寧で細やかな気配りが行き届いています。モニターさん達も熱心で多くの質問が飛び交い、和やかな中にも熱気を感じるツアーとなりました。

下山すると、地元の方が作ってくれた「だんご汁」と「塩おむすび」が。冷えた身体もポカポカになりました。

2日目の午前中は、半周ずつを2人でガイドする形式で。まずは、MMS21のリーダー工藤桂太さん。今回は新しく「トレイルワーク」でのガイドを実施しました。

トレイルワークとは、登山道や林道の調査・整備・掃除などのこと。普段、MMS21として行っていることを実際に見て、体験してもらうというガイドツアーです。

桂太さん、いつもの装備で準備万端!この重い道具を抱えて、登山道の整備などを行っています。
いきいきとした笑顔の桂太さん!動きも言葉も、慣れた活動から出てくるものは聞く人にも沁み入ります。
5合目の小屋で焚き火を囲みながらのお話は、心も身体もじんわり暖まりました。

工藤さんのツアーは、たくさんの言葉で説明するよりも「背中」を見せる、というようなスタイル。参加者は、貴重な体験が出来た、と感じてくださった方も多かったです。

後半は、地元で育ち、植物をこよなく愛する後藤こずえさん。持ち前の明るさと、何より自分の「好き」が溢れるガイドが彼女のウリ。五感を使ってもらいながら、祖母の植物を堪能してもらうツアーです。

ご自身で準備した説明ファイルを使って。特に女性は植物への関心が高いですね。

植物に関心を寄せる参加者は多く、他の季節にも来てみたいという感想も頂けました。

午後からは、期待の星!20代の若きインタープリター黒阪旅人さん。勉強熱心、探究心の塊のような彼のガイドは、「あまご」への愛を感じる豊富な情報と、持ち前の朗らさと楽しさに溢れています。

さすがデジタルに慣れていて、ipadを使ってクイズや資料などもオリジナルで作成です。

寒さでなかなかアマゴが見れない可能性が高いため、「あまごになりきって」と自作のあまごの被り物まで用意する熱量!

いよいよ最終日は、今回の参加メンバーのエースと呼ばれたMMS21の渡邊智さん。地元で生まれ育ち、現在もこのエリアで農業を営んでいらっしゃいます。代々慣れ親しんだこの土地のこと、暮らしとの結びつきなど、ここに住む人だからこその話は、前回も参加者メンバーを魅了していました。

このエリアで行われている林業の話を、実際の道具を見せながら話す渡邊さん。
5合目の小屋では、周辺にある木々でさっと火を起こして暖をとる姿に、皆さん魅了されました。

今回のモニターツアーという形式に、最初戸惑いと緊張を見せていたものの、堂々として落ち着いたガイドには「さすが!」の声が。前回の内容に、新しい情報も加えられて充実のツアーになっていました。

モニターツアーの後に、佐田直人さんによる滝巡りコースを、メンバーで回りました。公務員という立場上、ガイド料をいただくことはできませんが、地域文化の担い手として活躍し様々な知識もお持ちの方。今後はインタープリター達の後方的なサポートをしてくださる予定です。

地域で行われる神楽の舞手としても活躍され、歴史や文化などについての知識も豊富。

全日程とも、ツアーの後には恒例の反省会を開催。初めて祖母山に触れる方、久しぶりの方、竹田市内の方やそうでない方など、幅広い属性の方々の意見に、メンバーも真剣に耳を傾けていました。

参加者から頂いた様々な感想や意見が、メンバーのこれからのガイドに活かされていきます。

そして、3日間のモニターツアー&卒業試験をクリアしたのは、この3人!

左から、渡邊智さん、講師のひげ隊長、工藤桂太さん、堀場貴雄さん。安堵と喜びでいっぱいの笑顔です。

その他のメンバーも大、大健闘されましたが、残念にも合格は持ち越しに。3月にYAMAPさんのご好意で開催される補講にて再度チャレンジすることが決まっています。

当初予定の3回の講座を終え、参加されたメンバーそれぞれが変化と進化を遂げ、さらにチームとしてのまとまりが生まれました。全員が最初からモチベーション高く望んだわけでもなく、半信半疑だった部分もあった中、講座を進めて行く中で意識の変化が起こったようです。

それはやはり、1人1人にしっかりと向き合い、それぞれの「良さ」を引き出していくひげ隊長だからこそ出来る講座内容だったことは、間違いありません。

ですが、それだけではなく、「チーム」として取り組めたこと、そして何より祖母山の自然の素晴らしさと奥深さがあって成し得た結果だったように思えます。参加メンバーの切磋琢磨しながら取り組む姿を見ていると、大人になってこんなに夢中になって学ぶ機会があることに、共に励まし合う仲間に出会えたことに、羨ましさすら感じました。

今年度の講座は終了ですが、卒業した方もそうでない方もこれがゴールではなく始まり。来年度もさらにスキルアップすることを目指して、進めていきたいと思います。

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